弁護士でなくても知りたい詐欺罪という刑事事件

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処分行為・財物等の移転

●処分行為

「処分行為」とは、相手方(被害者)がその財物あるいは財産上の利益を終局的に詐欺師自らに帰属せしめてしまうような行為を言います。したがって、相手方(被害者)の真実の息子でもないのにもかかわらず、「俺、俺だよ、俺。実は会社の車で妊婦を引いちゃってさ、100万円の示談金が必要になったから振り込んでくれよ」という言辞を外出先にて投げかけられたことに動転した被害者の隙をみて、詐欺師が被害者から100万円を無理やりひったくったような場合には、処分行為が認められないため、詐欺既遂にはなりません。もっとも、欺罔行為はあり、実行の着手はあることから、詐欺未遂罪が成立することにはなります。また、ひったくったことについては別の犯罪が検討されることになります。


●財物・財産上の利益の移転

「欺罔行為」を行い、被害者を「錯誤」に陥らせたうえで「処分行為」をさせるまでにいたった場合は、後は財物、ないし財産上の利益が終局的に移転しさえすれば、詐欺罪は既遂になります。

この点、「財物」の場合は形あるものなので移転したかどうかの判別はしやすいと言えます。具体例を挙げますと、金・物が懐に入ったとき等がこれにあたります。一方、財産上の利益については、かげかたちがないからわかりづらいものになります。具体的な判断は個別の事例によるしかないと言えるでしょう。

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