弁護士でなくても知りたい詐欺罪という刑事事件

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欺罔行為・錯誤

●欺罔行為

詐欺罪において、欺罔行為とは、「相手方が真実を知っていれば、財産的処分行為を行わない様な重要な事実を偽ること」を言います。たとえば、相手方(被害者)の真実の息子でもないのにもかかわらず、「俺、俺だよ、俺。実は会社の車で妊婦を引いちゃってさ、100万円の示談金が必要になったから振り込んでくれよ」という言辞を指します。これは、相手方(被害者)が、実際に電話の相手方が自分の息子ではないと知っていれば100万円の振込行為を行わないといえるでしょう。すなわち、「取引の相手方が真実を知っていれば、財産的処分行為を行わない様な重要な事実を偽った」といえ、欺罔行為にあたることになります。


●錯誤

「錯誤」とは、行為者の欺罔行為により、(被害者が)勘違いすることを言います。従って、相手方の真実の息子でもないのにもかかわらず、「俺、俺だよ、俺。実は会社の車で妊婦を引いちゃってさ、100万円の示談金が必要になったから振り込んでくれよ」という言辞が投げかけられたようなケースにおいて、相手方(被害者)が電話口の詐欺師を自己の息子でないと気付いたにもかかわらず、死んだ息子と同じ年頃の者だと哀れになり、わざと騙されたふりをして振り込んだ場合には、相手方は勘違いしておらず、錯誤に陥っていないと判断されることになります。かかる場合は、「人を欺いて」とは言えないことになりますから、行為者には詐欺既遂罪は成立しません(もっとも、欺罔行為はあり、実行の着手は認められることから、詐欺未遂罪が成立することにはなります)。

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